将来の妊娠を考えて、食生活を見直してみましょう

更新日:2025年08月11日

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女性の画像

今はまだ妊娠を考えていない方も

『赤ちゃんが欲しい』

そう思った時に希望をかなえるために、そして、元気な赤ちゃんを出産し、育てるために、女性だけでなく男性も

生活リズムを整えて1日3食バランスの良い食事をしっかりとりましょう

なぜバランスの良い食事が必要なの?

妊娠してから食生活を変えるのは難しいことが多いため、妊娠する前から自分の健康や食事のバランスについて整えていくことが大切です

質や量のバランスが偏った食事を続けることで、「やせ」や「肥満」の原因となります

やせも肥満も排卵障害の確立が高くなります

特に1日3食食べる習慣がなかったり、スタイルを気にするあまり食事を減らしたりしていると「やせ(低体重)」となり妊娠がしづらくなったり、妊娠したとしても低出生体重児(2,500グラム未満)を出産する割合が高くなります。また将来の骨粗しょう症の原因にもなります

低出生体重児は医療的ケアが必要となったり、成長・発達の遅延や障害がおこったりすることもあります。また、少ない栄養で生きていける体質で生まれてくるため、太りやすく、将来生活習慣病を発症する確率が高くなります

反対に「肥満」の場合も同様に妊娠しづらかったり、流産の確立が高くなったりします。妊娠後には妊娠高血圧症や妊娠糖尿病などを発症しやすくなったり、出産時の大量出血となることもあります

男性の肥満も不妊のリスクを高める報告があり注意が必要です

現在の体格を確認してみましょう

自分の体格がふつうなのか?やせや肥満なのか?を調べてみましょう

体格は、体格指数BMI(Body Mass Index)を基にして判定します

BMIを計算してみましょう

  BMI=体重(キログラム) ÷ 身長(メートル) ÷ 身長(メートル)

  例) 身長160(センチメートル)、体重55(キログラム)の人のBMI

     55(キログラム) ÷ 1.6(メートル) ÷ 1.6(メートル) =21.5

体格指数BMIを確認しましょう
体格区分 BMI
低体重(やせ) 18.5未満
ふつう 18.5以上25未満
肥満 25以上

 

バランスの良い食事は「主食」「主菜」「副菜」の組み合わせで

食事バランスガイド

日頃の健康のために、バランスのとれた食事は大切です

「主食」

「主菜」

「副菜」

  を中心に

「牛乳・乳製品」

「果物」

を組み合わせた食事をとることでバランスの良い食事になります

主食の画像

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「主食」・・エネルギーになる

ごはん、パン、麺類など

  • 毎食しっかり食べましょう
  • 「ごはん」はからだの脂肪になりにくく塩分も含まず、和食・洋食・中華とも調和するのでおすすめ食材です
主菜の画像

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「主菜」・・体の基礎になる

肉、魚、卵、大豆製品など

  • 毎食1品は食べましょう
  • 肉、魚介、卵、大豆製品をまんべんなく食べましょう
  • カツオやマグロなどの赤身の魚や赤身の肉は鉄分が多く、貧血予防になります
  • 魚には脳や視神経の発達に必要なDHAが多く含まれています
副菜の画像

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「副菜」・・体の調子を整える

野菜、キノコ、海藻など

  • 毎食たっぷり(小鉢1~2杯)食べましょう
  • 野菜はビタミンや鉄分、カルシウム、食物繊維などが豊富に含まれています
  • きのこ、海藻類は低エネルギーで食物繊維が豊富に含まれています
  • 旬の野菜はおいしくて栄養もたっぷりです

詳しくはこちら

妊娠前から積極的にとりたい栄養素

【葉酸】

葉酸の画像

妊娠に気づく前(受精28日ころ)から胎児の発育に不可欠なビタミンです

  • 妊娠について考える前から積極的にとりましょう
  • 妊娠前からの葉酸摂取不足により胎児の神経管閉鎖障害の発症リスクが高まります
  • 貧血予防にもなります
  • ブロッコリーやホウレン草などの色の濃い野菜やいちごなどに多く含まれます

*神経管閉鎖障害とは

  • 二分脊椎症や無脳症、髄膜瘤(りゅう)などが生じることで、神経管がうまく形成されないことによって起こる障害です
  • 生涯にわたり手術やリハビリが必要となることがあります
  • 葉酸を正しく摂取しても神経管閉鎖障害を持つ子供が生まれるリスクがなくなるわけではありません

【葉酸サプリメント】

妊娠を考え始めたら普段の食事に加え1日当たり400マイクログラムを、妊娠1か月以上前から妊娠3ヶ月までの期間サプリメントの摂取が推奨されています

妊娠3か月以降も葉酸の摂取は大切。できるだけ食事から摂取しましょう

【カルシウム】

  • 骨や歯を形成する大切なミネラルです
  • 日本人は不足している人が多いので、日頃から意識してとりましょう
  • 女性は閉経後、骨粗しょう症になりやすいため、今から予防することが大切です
  • 多くとるには吸収の良い乳製品がおすすめです
  • 小魚や海藻類、ホウレン草や小松菜など緑の野菜、切り干し大根などにも多く含まれます
  • カルシウムはビタミンDと一緒に食べると吸収率がアップします

 

カルシウム

 

【鉄】

  • 血液の成分です。たっぷりとって貧血予防をしましょう
  • 赤身の肉・魚、卵黄、アサリなどに多く含まれます
  • 鉄分はタンパク質やビタミンCと一緒に食べると吸収が良くなります

鉄 

うす味を心がけましょう

日本人の塩分摂取量は多い傾向にあり、高血圧や脳梗塞の原因となります。

また、妊娠前には高血圧でなくても、妊娠により妊娠高血圧症候群を引き起こす可能性があります。

日頃から塩分のとりすぎに注意しましょう

減塩してもおいしく食べる工夫についてはこちらを参考にしてください

朝食を食べましょう

朝食を食べると、からだを温めて1日の活動に向けて脳を目覚めさせたり、からだを活発にしたりします

また、貧血や便秘、熱中症予防にもなります

朝食を食べない習慣の方は、一口でも食べることからチャレンジしてみませんか?

果物、牛乳、ヨーグルト、シリアル、トマトジュースなど購入しておくと手軽に食べられます

家で食べる時間がなければ、コンビニなどで買って仕事場で食べるなど、無理なく朝食を食べることを習慣化しましょう

簡単朝食

便利なものを活用しましょう

市販品は、そのままや簡単な調理をすることで食べられるので上手に活用しましょう

缶詰(ツナ缶・さば缶・焼き鳥缶など)

練り製品(はんぺん、ちくわ、かまぼこなど)

  • 切るだけで食べられる
  • チーズをのせて焼いてもおいしい
  • お魚を食べる機会が少ない方におすすめ

大豆製品(豆腐、納豆、厚揚げ)

カット野菜

  • 炒め物やスープに便利

レトルト食品

冷凍食品

  • 野菜などの素材そのままのものから調理済のものまで種類が充実しています

惣菜

  • 野菜をプラスすると減塩とかさ増しに

カップ麺

  • 焼きのり、わかめ、ごま、コーンなどトッピング

カップスープ

シリアル

  • 牛乳や果物をプラス

 市販品 

お母さんと赤ちゃんの健やかな毎日のための10のポイント

妊娠前からはじめる妊産婦のための食生活指針

 

  1. 妊娠前から、バランスのよい食事をしっかりとりましょう
  2. 「主食」を中心に、エネルギーをしっかりと
  3. 不足しがちなビタミン・ミネラルを、「副菜」でたっぷりと
  4. 「主菜」を組み合わせてたんぱく質を十分に
  5. 乳製品、緑黄色野菜、豆類、小魚などでカルシウムを十分に
  6. 妊娠中の体重増加は、お母さんと赤ちゃんにとって望ましい量に
  7. 母乳育児も、バランスの良い食生活のなかで
  8. 無理なくからだを動かしましょう
  9. たばことお酒の害から赤ちゃんを守りましょう
  10. お母さんと赤ちゃんのからだと心のゆとりは、周囲のあたたかいサポートから

厚生労働省より

 「妊娠前からはじめる妊産婦のための食生活指針」 ~妊娠前から、健康なからだづくりを~ (2021年3月改定) 

この記事に関するお問い合わせ先

子育て支援課のびのびすくすく担当
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神奈川県高座郡寒川町宮山165番地
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ファクス:0467-74-5613
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