妊娠中の食生活

元気な赤ちゃんを出産し、育てるために生活リズムを整えて1日3食バランスの良い食事をしっかりとりましょう
妊娠中の体重増加量は、お母さんと赤ちゃんにとって望ましい量に
妊娠中の体重管理は大切です
体重増加が多すぎても少なすぎても注意が必要です
体重増加が少なすぎると
- 貧血
- 早産
- 低出生体重児 などのリスク高まる
体重増加が多すぎると
- 妊娠高血圧症候群
- 分娩時の大量出血
- 巨大児 などのリスク高まる
妊娠中の体重増加量は妊娠前の体格によって違います
体格は、体格指数BMI(Body Mass Index)を基にして判定します
妊娠前のBMIを計算してみましょう
BMI=体重(キログラム) ÷ 身長(メートル) ÷ 身長(メートル)
例)身長160(センチメートル)、体重55(キログラム)の人のBMI
55(キログラム) ÷1.6(メートル) ÷1.6(メートル)=21.5
妊娠前体格区分 | BMI | 推奨体重増加量目安 |
---|---|---|
低体重(やせ) | 18.5未満 |
12~15キログラム |
ふつう |
18.5以上25.0未満 |
10~13キログラム |
肥満(1度) |
25.0以上30.0未満 |
7~10キログラム |
肥満(2度) |
30.0以上 |
個別対応(上限5キログラムまでが目安) |
体重コントロールのコツ
なかなか体重が増えない
- 毎日3食しっかり食べましょう
- 一度に食べられない場合は食事の回数を増やしてみましょう
- 散歩などで適度にカラダを動かし、お腹をすかせましょう
- 栄養補助食品などもプラスしてみましょう
どんどん体重が増える
- ゆっくりかんで食事をとりましょう → 満足感が得られ食べすぎが防げます
- 薄味をこころがけましょう → 濃い味付けはご飯量が増えがちに
- 洋菓子、スナック菓子は控えめにしましょう
つわりのときは
食べられるものを少しずつ何回かに分けて食べましょう
空腹時がつらい
- すぐに食べられる小さなおにぎりやバナナ、栄養補助用のゼリーなどを食べてみましょう
調理がつらい
- 市販品を活用しましょう → 缶詰、カット野菜、冷凍野菜、惣菜など
- 外食で気分転換してみましょう
吐いてしまう
- こまめに水分補修しましょう。スープや生野菜、果物でも水分補給できます
- 水も飲めない時は早めに受診しましょう
バランスのいい食事は「主食」「主菜」「副菜」の組み合わせで

お母さんの健康と赤ちゃんの健やかな発育のためにバランスのとれた食事は大切です
「主食」
「主菜」
「副菜」
を中心に
「牛乳・乳製品」
「果物」
を組み合わせた食事をとることでバランスの良い食事になります

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「主食」・・エネルギーになる
ごはん、パン、麺類など
- 毎食しっかり食べましょう
- 「ごはん」はからだの脂肪になりにくく塩分も含まず、和食・洋食・中華とも調和するのでおすすめ食材です

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「主菜」・・体の基礎になる
肉、魚、卵、大豆製品など
- 毎食1品は食べましょう
- 肉、魚介、卵、大豆製品をまんべんなく食べましょう
- カツオやマグロなどの赤身の魚や赤身の肉は鉄分が多く、貧血予防になります
- 魚には脳や視神経の発達に必要なDHAが多く含まれています

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「副菜」・・体の調子を整える
野菜、キノコ、海藻など
- 毎食たっぷり(小鉢1~2杯)食べましょう
- 野菜はビタミンや鉄分、カルシウム、食物繊維などが豊富に含まれています
- きのこ、海藻類は低エネルギーで食物繊維が豊富に含まれています
- 旬の野菜はおいしくて栄養もたっぷりです

毎日「牛乳・乳製品」や「果物」をとりましょう
- 果物にはビタミンやミネラルなどが豊富
- 旬の果物を生で食べましょう
- 牛乳・乳製品からはカルシウムが取れます
間食 = 軽い食事
一度にたくさん食べられないときなどに間食を摂ってみましょう
- エネルギー補給に「おにぎり」「パン」「いも」など
- 食事で不足しがちな「牛乳・乳製品」や「果物」もおすすめ
詳しくはこちら
積極的にとりたい栄養素

【葉酸】
- 胎児の発育に不可欠なビタミンです
- 貧血予防にもなりますので、妊娠中だけでなく授乳中もしっかりとりましょう
- ブロッコリーやホウレン草などの色の濃い野菜やいちごなどに多く含まれます
【カルシウム】
- 骨や歯を形成する大切なミネラルです
- 妊娠すると妊娠前より吸収率が良くなりますが、妊娠前から不足している人が多いので、意識してとりましょう
- 多くとるには吸収の良い乳製品がおすすめです
- 小魚や海藻類、ホウレン草や小松菜など緑の野菜、切り干し大根などにも多く含まれます
- カルシウムはビタミンDと一緒に食べると吸収率がアップします
【鉄】
- 胎児のからだや血液をつくります。たっぷりとって貧血予防を
- 血液中の鉄が多いと分娩時の出血が少なく、産後の体力の回復も早くなります
- 赤身の肉・魚、卵黄、アサリなどに多く含まれます
- 鉄分はタンパク質やビタミンCと一緒に食べると吸収が良くなります
妊娠中期から食事量を増やしましょう

妊娠後期は、大きくなった子宮に胃が圧迫されて食事が思うように取れない場合があります。1日3回にこだわらず、間食にうまく振り分けて1日分の食事の必要量をとりましょう
*妊娠中期 14週~、妊娠後期 28週~
うす味を心がけましょう
妊娠高血圧症候群の予防のために塩分の取りすぎに注意しましょう
減塩してもおいしく食べる工夫をしましょう
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気を付けたい食べもの

生肉(火を十分に通していない肉)、ローストビーフ、生ハム、サラミ、刺身、スモークサーモン、加熱していないナチュラルチーズは食中毒の原因菌が含まれることがあるため食べないようにしましょう
生野菜、果物は良く洗って食べましょう

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アルコールは胎盤を通過しやすく、妊娠中の習慣的な飲酒は流産や早産、胎児の発育に悪影響を与えるため、飲まないようにしましょう

とりすぎ注意!
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カフェインは、コーヒー・紅茶・緑茶・ウーロン茶・ココア・コーラ・栄養ドリンクなどに含まれています
コーヒーは他のものより2倍程度多くカフェインを含んでいます。マグカップ2杯/日程度を目安にしましょう
高カカオチョコレートも食べ過ぎに注意しましょう
足がつりやすい方へ
ビタミン・ミネラルバランスの乱れ
【ビタミンB1、カルシウム・マグネシウム】を多く含むものを食べましょう
- ビタミンB1が多く含まれる食品・・豚肉など
- カルシウムが多く含まれる食品・・牛乳・乳製品、小魚や海藻類、ホウレン草や小松菜など緑の野菜、切り干し大根など
- マグネシウムが多く含まれる食品・・海藻、大豆製品、ナッツ類、ごまなど
筋肉の疲れ
- 足を高くして横になりましょう
- 立ちっぱなし、座りっぱなしをなるべく避けましょう
足の冷え
- 湯舟につかりましょう
- くつした・レッグウオーマーで足首、ふくらはぎを冷やさないようにしましょう
むくみ、血行の悪さ
- 圧着ストッキングをためしてみましょう
- アキレス腱やふくらはぎのストレッチをしましょう
水分不足
- しっかり水分を摂りましょう
お母さんと赤ちゃんの健やかな毎日のための10のポイント
妊娠前からはじめる妊産婦のための食生活指針
- 妊娠前から、バランスのよい食事をしっかりとりましょう
- 「主食」を中心に、エネルギーをしっかりと
- 不足しがちなビタミン・ミネラルを、「副菜」でたっぷりと
- 「主菜」を組み合わせてたんぱく質を十分に
- 乳製品、緑黄色野菜、豆類、小魚などでカルシウムを十分に
- 妊娠中の体重増加は、お母さんと赤ちゃんにとって望ましい量に
- 母乳育児も、バランスの良い食生活のなかで
- 無理なくからだを動かしましょう
- たばことお酒の害から赤ちゃんを守りましょう
- お母さんと赤ちゃんのからだと心のゆとりは、周囲のあたたかいサポートから
厚生労働省より
「妊娠前からはじめる妊産婦のための食生活指針」 ~妊娠前から、健康なからだづくりを~ (2021年3月改定)
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子育て支援課のびのびすくすく担当
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ファクス:0467-74-5613
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更新日:2023年10月23日