災害時に乳幼児を守るための栄養ガイド
地震や台風などの災害時は、電気・水道・ガス等のライフラインが止まり、長期間不便な生活を強いられる可能性があります
大人用の非常食や避難所で配られる食事は乳幼児には適さないことが多いため、各家庭で乳幼児専用のものを準備することが大切です
普段食べているベビーフードや幼児用レトルト食品等を少し多めに用意しておき、消費期限内に食べ、使ったら補充する「ローリングストック」で、日頃の備えをしましょう
災害時の栄養確保のために必要なグッズ
日頃から味に慣れた粉ミルクや離乳食などを最低でも「7日分」程度用意しましょう
食事 | 生活 |
カセットコンロやカセットボンベと鍋 | 母子健康手帳 |
紙皿やラップ、割りばし | おむつ・おしり拭き |
ポリ袋や使い捨て手袋 | ガーゼ |
ウエットティッシュやおしりふき | 抱っこひも |
使い捨てカイロ | 使い慣れたおもちゃ・タオル |
手指消毒液 | モバイルバッテリー |
災害時の授乳・食事
乳幼児は消化が未熟なため一度に多くの栄養が摂れません
いつも通りの食事やおやつの回数と食事内容の確保が大切です
母乳育児の方へ
災害時も感染症予防等のため、母乳を続けることが勧められています
母乳が一時的に止まったり減ったように感じても、吸わせ続けることが大切です
いつもと同じ回数以下にならないよう飲ませましょう
- 1日6回以上おむつを替えるくらいの尿が出ていれば、母乳は足りていると判断できます
- 母乳があげられない状況が発生することを考えてミルクを準備しておきましょう
ミルクで育児をされている方へ
粉ミルク
- キューブやスティックタイプは計量スプーンを使う必要がなく、清潔に調乳できるのでお勧めです
- ミルクを溶かす水は 「赤ちゃん用」 や 「軟水」 を使用しましょう
- 給水車による汲み置きの水はできるだけ当日給水のものを使用します
- ミルクを溶かすときには沸騰した後、70度を保ったお湯が推奨されています
液体ミルク
- 常温で保管されていれば温める必要はありません
- 容器の汚れや破損がないか確認しましょう
- 使い捨て紙コップや消毒したほ乳ビン等に移し替えて飲ませてあげましょう
- 初めて飲ませる場合は少しずつあげるようにします(日頃から飲みなれておくことも大切です)
- よく振ってから開封しましょう
- 開封したらすぐ飲ませ、残ったミルクは処分しましょう
ほ乳ビンが使用できない時は?
ほ乳ビンがない、洗って消毒できないときは、紙コップやスプーンで少しずつ飲ませましょう
コップを使った授乳方法
- 赤ちゃんを縦抱きにする
- 赤ちゃんの口元にコップを近づけ少し傾ける
- 赤ちゃんが少し口を開けた時、コップを下唇の上で静止させ、乳汁が赤ちゃんの上唇に触れるようにする
- 軽くコップを傾け2,3滴乳汁を赤ちゃんの口に流し込む
- コップの位置をそのままの状態に保ち、赤ちゃんが自分のリズムで飲めるようにする
赤ちゃんの口の中にミルクを注ぐようにしてしまうと、むせてしまい嫌がったりこぼしたりする原因につながります
こぼすことを考慮していつもより多めに準備しましょう
離乳食の対応
災害時には離乳食にできる食品がないこともあります
保存性があるベビーフードなど月齢にあったものを用意しておきましょう
POINT
- 離乳食を開始したばかりであれば、母乳やミルクだけでOK
- 大人用の非常食を離乳食や幼児食としてあげる時はなるべくうす味のものを選ぶ
- 炊き出しが行われているときは味噌汁や煮物を離乳食や幼児食にアレンジ
- 環境が変わり離乳食をあまり食べないときは、離乳食後の授乳は十分行う
5から6か月 | 7から8か月 | 9から11ヶ月 | 12から18ヶ月 |
ミルク・母乳 | おかゆ状のもので対応 | おかゆ状のもので対応 | ごはんで対応 |
食物アレルギーがある方へ
必要な食料やお薬(手帳)などを「14日分」準備しておきましょう
アレルギー用のミルクや特殊ミルク、アレルギー対応の離乳食や幼児食は災害状況によりすぐ手に入らない場合もあります
避難所で
避難所では行政担当者に知らせ、アレルギー対応食の支援を受けてください
誤食に注意!
★原因食品を食べないようにするため、原材料やアレルギー表示、炊き出しでは使用食材の確認をしましょう
★お子さんに教えて!
- 誰かに食べ物をもらったら、家族などに相談してから食べるように教えておきましょう
★アレルギー表示
- お子さんのアレルギーが一目でわかるようにお子さんの洋服や非常持ち出し袋にアレルギーを表示したカード等を備え付けたり、ビブスを直用させるなどで誤食を防ぎましょう


ママへのアドバイス
ママ肩の力を抜いて
とれる時に水分を
飲み物が十分なかったり、トイレに行く回数を減らすため、水分を減らしがちです。ママと赤ちゃんの健康や母乳のためにも、飲み物がある場合には積極的に水分を摂ることが大切です
食べられるチャンスに少しずつでも
母乳を作るためにもエネルギーが必要です。一時的に食べ物が不足しても母乳は作り続けますが、ママが元気でいるためにも、赤ちゃんのためにも、食べられる時に、食べられる量を食べましょう。食べ物の種類が増えてきたら、おにぎりやパン以外に野菜、果物、野菜ジュースや栄養を強化した食品などをとり、ビタミンを補給しましょう
赤ちゃんはママのお乳を吸うと安心します
一時的に母乳が、減ったりでていないように感じても、赤ちゃんはママのお乳を吸っているだけで安心します。また、吸わせ続けることで、母乳が出てくるようにもなります
赤ちゃんとママはできる範囲であたたかく
毛布をまいたり、抱っこしてあたためましょう。ママの抱っこで赤ちゃんは安心します
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更新日:2024年04月01日