木村町長所信表明(平成27年寒川町議会第1回定例会より)

更新日:2015年09月29日

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 平成27年寒川町議会第1回定例会9月会議の開会にあたりまして、議長よりお許しをいただきましたので、私の町政に対する所信の一端を申し述べ、今後の町政運営に向け、議員各位をはじめ、町民の皆様の深いご理解とご協力を賜りたいと存じます。
 先ずは所信を申し上げます前に、今月、茨城県を中心に甚大な被害をもたらした台風18号等の大雨により被災された方々にお見舞いを申し上げ、一日も早い復旧を心よりお祈り申し上げます。
 また、この度の町議会議員補欠選挙においてご当選なされました岸本優議員、誠におめでとうございます。これによりまして、町議会は18名の議員全員がお揃いになり、ご同慶の至りでございます。
 私も町長選挙に2期目の立候補をさせていただき、多くの町民の皆様からご支持を賜ることができ、引き続き町政をお預かりさせていただくこととなりました。誠に身に余る光栄であるとともに、課せられた使命と責任の重大さを痛感し、改めて身の引き締まる思いでございます。
 これまで以上に人々の心が通い合う「あったかい町」を町民の皆様と築くことに全力を傾注する覚悟でございます。何卒、温かいご支援・ご鞭撻を賜りますようお願いを申し上げます。
 さて、現在の国内経済情勢は、本年8月の内閣府の月例経済報告によりますと「景気は、このところ改善テンポにばらつきもみられるが、緩やかな回復基調が続いている。」としており、徐々にではありますが、経済政策の好影響を感じつつあります。しかしながら、中国経済をはじめとした海外景気の下振れなど、依然として先行き不透明なリスクもあり、予断を許さない状況でございます。
 このような状況の中、私の今後の町政運営の基本的な考え方といたしましては、引き続き「着眼大局、着手小局」の考え方のもと、「選択と集中」の観点から限りある行政資源を効率的かつ効果的に活用するとともに、町自治基本条例の本旨である協働のまちづくりを主体とし、皆様のご指導・ご協力を賜りながらまちづくりを進めてまいる所存でございます。
 町では、総合計画に位置付けたまちの将来像「優しさと 輝きと うるおいのあるまち 湘南さむかわ」の実現に向け、平成24年にスタートいたしました後期基本計画に沿って施策を推進しているところでございます。
 今後につきましても、本計画に基づき、町の将来都市構造に定めた3つの拠点整備に向け、地権者の皆様とも情報を共有する中で引き続き協議を進めつつ、重点プロジェクトに位置付けた教育や防災対策、健康づくりや産業活性化などの施策を中心に推進するほか、都市基盤整備や福祉の向上、高齢者対策などにも引き続き的確に対応し、町民の皆様とも協力し合いながら、5つの基本目標の実現を図ってまいります。
 こうした中、国では人口減少社会の到来により、消費・経済力の低下が予測されることから、人口減少に歯止めをかけ、将来にわたって活力ある社会を維持することを目的に、昨年11月に「まち・ひと・しごと創生法」が公布され、各自治体において地域の実情に応じた自主的な施策を策定し実施する責務が定められたところでございます。
 現在、町においても、町民の皆様方にも参画をいただきながら、人口減少を克服し、活力あるまちづくりに向け「寒川町まち・ひと・しごと創生総合戦略」、いわゆる「地方版総合戦略」の策定に取り組んでいるところでございます。
 人口減少社会の中では、生産年齢人口の確保に向け、今後自治体間競争が激しくなることが予想され、町といたしましても、さがみ縦貫道路の全線開通に伴う交通利便性や豊かな自然環境といった町の強み、特性を活かし、魅力を前面に押し出していく必要がございます。
 町といたしましては、生産年齢人口の確保として子育て世代に向け、豊かな自然環境の中で子育てしやすいまちとして、積極的な発信を行い、移住・定住化を図ってまいりたいと考えております。
 なお、この地方版総合戦略の策定において洗い出された課題につきましては、町を取り巻く喫緊の課題であることから、私の主要施策と位置付けてまいりますが、既に定めております総合計画の重点プロジェクトと方向性を一にする部分も多くあるため、計画間の整合性を図り、その課題解決に向け積極的に取り組んでまいります。
 

 それでは、私の主要施策とする地方版総合戦略の4つの方向性を中心に申し述べさせていただきます。
 まず、1つ目は「地域全体で寒川町の経済成長を支え、安定した「しごと」をつくる」でございます。
 地域経済を活性化する産業の創出や雇用の機会を確保するため、誰もが安心して働き暮らせる地域をつくってまいります。
 具体的な方向性といたしましては、町の財政基盤を支える産業強化を図るため、都市基盤整備を進めるとともに、産業集積拠点のまちづくりを進め、安定した雇用を創出してまいります。
 また、町民生活に密着した商工業を支える仕組みを構築するとともに、行政と金融機関が連携し、やる気と熱意ある新たな創業者に対し、経営の安定化と新たな「しごと」の創出に向けた支援を進めてまいります。
 さらには、地域経済成長を支える人材の育成と確保に向けた支援を進めてまいります。
 次に、2つ目は「寒川町を知ってもらい、新しい人の流れをつくる」でございます。
 さがみ縦貫道路の全線開通の優位性を捉え、訪問先として寒川町が選ばれるために、賑わいづくりや情報発信強化など、「寒川町を知ってもらう」ための取り組みを進めてまいります。
 具体的な方向性といたしましては、町が持つ強みである豊かな自然環境を活かし、寒川神社を核とした新たな観光拠点の創出や様々なイベントの開催などを通じて、交流人口の増加に取り組むことで、移住・定住化に繋げてまいります。また、町内企業へ通勤している勤労者の移住を促進してまいります。
 次に、3つ目は「子育て世代が安心して子どもを産み育てやすい環境をつくる」でございます。
 結婚から子育てまで切れ目のない支援を行うとともに、子どもたちが笑顔で暮らせ、確かな学力を身につけるための環境づくりを進めつつ、学校・家庭・地域全体で子どもを育て見守る社会をつくってまいります。
 具体的な方向性といたしましては、子どもを安心して預けることができる保育環境を整えるとともに、保育所の待機児童解消を図り、子育て世帯の多様な働き方への支援を進めてまいります。
 また、子育て世帯の経済的負担の軽減を図るため、小児医療費助成対象の拡大を進めてまいります。
 さらに、学力向上と家庭教育支援の取り組みとして、児童・生徒に「確かな学力と豊かな心、健やかな体」を育むことは、保護者・町民の強い願いであり、学校教育の普遍的課題であることから、「知・徳・体」の調和の取れた生きる力を育くむために、家庭・地域教育力の充実が必要です。誰もが等しく輝く未来を夢見ることができるよう、学校教育・社会教育、家庭、地域及び企業が一体となって取り組むことで、明日を担う子どもたちの健やかな育成を図ってまいります。
 最後に4つ目は「発展し続けるまち「さむかわ」をみんなでつくる」でございます。
 誰もが安心して暮らせるまちづくりとして、防犯対策の充実を図るとともに、将来に向け発展し続けるまちを実現するため、住民が積極的にまちづくりに参画できる環境を構築してまいります。
 また、誰もが快適で暮らしやすい生活環境の実現を図るため、交通環境の整備を進めてまいります。
 具体的な方向性といたしましては、誰もが安心して暮らせる環境づくりは、選ばれる町となるためにも重要な取り組みであるため、関係機関ともさらに連携を強化し、防犯対策や交通事故防止対策の充実を図り、町民の安心安全な暮らしを守ってまいります。
 また、少子高齢社会の進行や核家族化、個々のライフスタイルの変化や価値観の多様化などにより、町民同士の連帯感が希薄化する中で、活動の拠点づくりや話し合う場を確保するとともに、町民が主体的に実施している様々なイベントについて、行政の役割を明確にしながら積極的な支援を行い、町民交流を促進することで、さらなる協力し合うまちづくりを推進してまいります。
 さらに、生産年齢人口の減少が進む中、町政に若い世代の意見を反映させる仕組みを構築し、若い世代からも選ばれる町をめざします。
 より快適な生活の実現に向けた交通環境の整備といたしまして、公共交通機関が果たす役割は非常に大きく、寒川町へ移住しようと考えている人からも、通勤や通学など日常生活の基盤として、その充実が求められていることから、地域と地域を結ぶ公共交通の充実を図ってまいります。
 以上が、2期目の町政を担当させていただくにあたっての、私の主要施策の概要でございます。
 

 冒頭にも申し上げましたとおり、人口減少社会の到来により、まちづくりも大きな転換期を迎えようとしております。
 今後は、既に減少しております生産年齢人口の確保に向け、自治体間競争も激化することが予測される中、町の特性を活かした魅力あるまちづくりを進め、強みを発信することで選ばれる町をめざしてまいりたいと考えております。
 また、こうした取り組みに町中が一体となることで、町民の皆様一人ひとりの個性を結び、地域と地域をつなぎ、絆を深めることができるものと確信しており、いつまでも住み続けたい、住んでみたいと思われる町を町民の皆様とともに創造してまいりたいと切に願うものでございます。私といたしましても、この2期目につきましては、これまでより一歩も二歩も歩幅を大きく取って町政を進めてまいる所存でございます。
 今後とも、議員の皆様、ならびに町民の皆様に、格別のご支援とご協力を心からお願い申し上げまして、私の所信表明とさせていただきます。

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